注目のミャンマーと活発な交流!
昨年秋から実施された観光ビザ免除などで日本からの渡航も増え、最近注目度が上がっているミャンマー。その中心都市ヤンゴンにおいて、この夏、医学研究科による国際交流が相次いで行われました。
●脳神経外科によるヤンゴン地域との国際交流
医学研究科長の大畑 建治教授と一ノ瀬 努講師(ともに脳神経外科学)は、海外視察の一環として2019年7月29日にYangon General Hospital (YGH)を視察しました。YGHはヤンゴン地区で最大規模の公立病院で国立ヤンゴン第一医科大学の研修病院です。一行は脳神経外科集中治療室や病棟を視察したあと、医療スタッフと意見交換を行いました。
ミャンマーではミニバイクによる事故がとても多く、脳神経外科では事故による頭部外傷の治療が多く行われています。病院の環境や医療設備は改善方向にはあるものの、まだ多くの支援を必要とする状態です。また医師や医療技術者の育成についても多くの課題を抱えており、今後、日本からの支援がどのようになされるべきか、また大学レベルでの教育?研究交流による貢献についても議論を深め取り組みを開始していく必要があります。訪問団はYGHの他、数か所の医療施設を視察し、今後の交流について検討を行いました。
●泌尿器科によるヤンゴン医療技術大学との交流
泌尿器病態学の内田 潤次准教授および長沼 俊秀講師は、2018年に始動したJICA主導の「メディカルエンジニア育成体制強化プロジェクト」のメンバーとして、国立ヤンゴン医療技術大学において教育支援を行っています。昨年に続き2度目の訪問となった今夏は8月5日?6日の両日、ミャンマーで不足しているメディカルエンジニアの育成プログラムの一環として、血液浄化、腎不全、腎移植に関する講義を9コマ実施しました。現地の学生たちは英語力に優れ学習意欲も高く、熱心にノートをとる姿が印象的でした。今後、このようなプロジェクトによる支援を生かし、ミャンマーの血液浄化療法、臨床工学技士育成制度の普及活動は確実に実を結んでいくと期待されます。
講義に加え、内田准教授および長沼講師は訪問中、今後の更なる学術交流についてヤンゴン医療技術大学学長のThaingi Hlaing博士およびメディカルエンジニアコース学科長のMyo Thuzar Khin教授と面談しました。また翌8月6日には国立ヤンゴン第一医科大学の研修病院であるYangon Specialty Hospitalを訪問し、担当教授と今後の学術交流について意見交換を行いました。
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泌尿器病態学はNPO法人「いつでもどこでも血液浄化インターナショナル」と連携し、本件以外にも東南アジア、特にミャンマー、ベトナム、カンボジアを中心に血液透析の支援?普及?教育に携わり、数多くの国際交流、国際貢献を行っています。
5,000万を越える人口を有し、発展を続けるミャンマーはJICA等を通じ日本との交流が急速に進んでいます。本学においても今後一層の学術研究交流促進が期待されます。