「現代韓国の内政と外交―自治体外交と朝鮮半島をめぐる国際関係―」を開催
平成29年7月3日(月)、法学部において、沙巴体育平台法学会後援学術行事企画として、ソウル市立大学から二人の先生をお迎えし、「現代韓国の内政と外交―自治体外交と朝鮮半島をめぐる国際関係―」と題する講演会を開催しました。
ソウル市立大学と沙巴体育平台とは姉妹校の提携を結び、学術研究、教育の各種交流を進めています。近年、内政?外交の両面で国際的にも注目される韓国からいらした専門家のご講演を聴く機会に、関連する科目である「国際政治」の受講生をはじめ、多数の聴講生が集まりました。
まず、「国際政治」担当の永井史男教授より、李鎭遠教授、権寧周教授のお二人が紹介されました。日本の大学院で学び、学位も取得されたお二人の先生は、「しばらく日本語を話していない」と謙遜されながら、とても流暢な日本語でご講演くださいました。
李先生による「韓国の対外関係」は、冷戦期以降の韓半島の内政?外交政策が、地理的歴史的要因から、近隣諸国や米ソ二大国と如何に距離をとり、政権維持につとめてきたかについて、第二次大戦後の韓国政治を歴代大統領に焦点を合わせて概観するもので、民主化や情報インフラの整備が政治に果たす役割や当時の日本の状況についても簡潔に指摘されました。
権先生による「日本と韓国の地方自治体の交流」では、韓国における自治体制度を、特に日本との相違にポイントを絞り確認したうえで、国際交流の担い手の重点が自治体に移り、また、その内容も行政交流からニーズに合わせて多様化していく過程がデータに基づいて明晰に示されました。同時に交流を活性化する要因、逆に阻害する要因についても考察を加え、今後の実りある交流のために何をすべきかについて考えさせる内容でした。聴講生からは、現代韓国の状況に関する学生からの鋭い質問も投げかけられ、短時間ながら内容の濃い講演会となりました。