第11回ホームカミングデー オープニング 学長挨拶
学長の西澤でございます。
本日はホームカミングデーにご参加いただき、誠にありがとうございます。沙巴体育平台を離れられた後も、このように多くの皆さんに母校に関心をお持ちいただけることは、大学の管理運営に携っている私どもにとりましては、誠に力強い限りであります。
ホームカミングデーは第11回目を迎え、すっかり「銀杏祭」の恒例の行事として定着してまいりました。卒業生、ご家族、元教員の皆様に、懐かしいキャンパスで懐かしい方々とご歓談いただき、現役学生諸君とも大いにご交流いただければと考えております。
また、本日、全学をまたぐ同窓会となる「沙巴体育平台同窓会」が設立されました。誠におめでとうございます。設立に向けてご尽力を賜りました関係の皆様方に厚く御礼を申し上げます。また、会長に児玉元学長がご就任され大変心強く思っております。
今後とも、強く連携を行っていければと考えております。
話は変わりますが、橋下市長が就任以降、大阪維新の会のマニフェストで「府立大との一体的経営」が記載されていたこともあり、マスコミ等でも府大との統合関係が掲載されることが多くなっています。ここで改めて、少し経緯を説明させていただきます。
大阪府?大阪市は平成27年度に新たな統治組織として「大阪都」の実現をめざされております。
大都市制度の検討や二重行政の整理等を行なうために「大阪府市統合本部」を設置されました。大学は、この中で「経営形態の変更を検討する項目」の一つとして位置付けられています。
具体的には、今後の大阪の成長に貢献する公立大学のあり方を、外部有識者の意見を踏まえて将来ビジョンを策定することとされ、そのための提言を行なうことを目的として、6月に外部有識者による「新大学構想会議」が設置されたところであります。
新大学構想会議では、その設置にあたり基本的な考え方が示されているので紹介いたします。
- 新たな公立大学ビジョン策定の背景として、「世界的な都市間競争に打ち勝つ『強い大阪』を実現するための成長戦略のなかで、都市の知的インフラとして大学の活用は不可欠であるという認識」
- 「二つの大学をあわせればわが国最大規模の公立大学となり、これまで培ってきた伝統と実績のポテンシャルの活用が威力をもっていること」が示されています。
- ビジョン検討の視点としては、
① 「大阪の成長戦略への貢献」
② 「政策への寄与など自治体との連携や教育行政への貢献とともに実践的研究などの公立大学らしさの追求」
③ 「両大学が培ってきた伝統と蓄積の活用」が重要な視点とされており、そういった視点を踏まえて学部再編など抜本的見直しを実施し、新しい公立大学の姿を世に示し、わが国における公立大学の「さきがけ」となることが目指されています。
以上のような構想会議のめざす方向性は、都市を学問創造の場ととらえ、実学を重視するとともに国際力強化を重点に据えてきたこれまでの本学の方向性と同方向のものと考えており、これまでの伝統と実績を踏まえて、さらに充実、発展できるものであると認識しております。
構想会議は、ビジョンの検討を進めるにあたり、7月に本学や府大の各部局のヒアリングを実施しました。その折には各研究科長など多くの教員の皆様の誠実な対応と毅然たる学問への考え方を述べていただき、大変に敬服いたしました。
本学では、今後ともこういった統合本部や構想会議の動向を注視、協力していくとともに、このようなビジョンが示されれば、その具体化に当たって、設立団体や大阪府立大学とも連携しつつ、本学教職員が一丸となって新たな公立大学の実現と飛躍に向けて努力してまいりたいと考えております。
最後になりましたが、この会の開催にあたり、お世話をいただきました関係各位の皆様方にお礼を申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。
どうぞ、皆様、本学キャンパスでのさわやかな秋のひと時をお過ごしいただければと思っております。
ありがとうございました。